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こちらでは、勤務間インターバル制度の概要のほか、導入することで企業側が得られるメリット、注意すべきデメリット、そして導入の際の手順などを解説しています。
勤務後の退勤から、翌日に出社するまでの間に、一定以上の時間の休息を確保しやすくするための制度を、勤務間インターバル制度といいます。休息時間に関して具体的な数字の明記はされていないものの、一般的には、8時間から13時間ほどを目安にすべきであると言われています。
労働時間等設定改善法が2019年4月に改正されましたが、その際、事業主の努力義務化がなされたという経緯があります。長時間残業などにより、社員が健康を害するほど働き詰めの状態に陥ってしまうのを防ぐことが、その目的です。
たとえば、残業の影響でインターバルが翌日の始業時間に影響するようであれば、始業時間を繰り下げるべきである、といったような内容も盛り込まれています。勤務間インターバル制度は、社員の健康管理のために、必要な制度であるといえます。
勤務間インターバル制度を導入することで、企業側が得られるおもなメリットとして、次の3つが挙げられます。
睡眠時間を確保することは健康維持に直結します。社員の健康状態が良好であれば、高い集中力をキープして業務に打ち込むことができます。逆に、睡眠が不十分で眠気が残る状態で業務を続けても、集中力や注意力が散漫になっているため、生産性の低下は避けられないでしょう。さらには、過労死リスクが高まってしまう可能性もあります。
しっかりと休息時間をとることで確保できるようになるのは、充分な睡眠時間だけではありません。趣味など、仕事以外に割くことができる時間も確保しやすくなります。そうなれば、政府が働き方改革のひとつとして提唱しているように、日々がより充実したものとなり、理想的なワーク・ライフ・バランスの実現につながります。充実感をもって日々を過ごすことで仕事もはかどり、その結果、私生活も潤う。そういった良い循環が生まれます。
休息を充分にとることができ、体力的に無理なく働ける職場環境が整備されている企業には、当然、優秀な人材が集まりやすくなります。また、職場環境を充実させるために勤務間インターバル制度を導入しているという取り組みが世間から評価されれば、企業としての魅力向上にもつながります。
企業側にとってのメリットも多い制度であることは事実です。ただ、導入する際には、次に挙げるようにあらかじめ把握しておきたいデメリットもあります。
特に注意したいのが「残業の悪循環」の問題です。長時間残業をした後、インターバルを確保するために次の日の勤務開始時刻を遅らせる、ここまでは問題ありません。けれども、それが原因となって、再び残業が必要になってしまうという悪循環が生じてしまう可能性があるのです。それを回避するには、業務量を軽減するか、あるいは人員体制を見直すなど、なんらかのアクションが必要になります。
そしてもうひとつ、「職場でルールが守られない」という問題も発生しやすいです。その場合には、長時間労働が健康や生産性に悪影響を及ぼす可能性について、社員にしっかりと理解してもらうよう努めましょう。社内で勤務間インターバル制度の周知を徹底させるために、産業医による個別面接をおこなうなどするのもおすすめです。
勤務間インターバル制度を導入する場合には、次のようなプロセスを経ることが大切です。
残業などを含む、実際の勤務実態を正しく把握するところから始めます。休息時間や交代制勤務の状況、通勤時間、そして従業員が求めているものなどもあわせて把握することで、改善すべき問題を明確化します。
勤務間インターバル制度の制度設計をします。【1】で把握した実態を考慮しつつ、適切に運用を継続させられるような管理方法を決定します。その上で、就業規則に規定を追加し、また、制度利用にかかわる申請手続きもおこないましょう。
勤務間インターバル制度を導入したらそれで終了、というのではなく、検証を実施し、必要であれば改善を加えていくことが重要です。
中小企業が勤務間インターバル制度を導入すると、国から助成金を受けられる場合があります。受給するには、労務管理状況のほか、具体的な取り組みおよび成果目標の決定などを行う必要があります。対象となる事業主や事業所の定義・条件について、詳しくは厚生労働省HPをご参照ください。
【支給対象】
(※1~3のいずれかに該当する事業場を有する事業主)
【支給対象となる取り組み】
など
【支給額】
【申請期限】
2023年12月28日必着
※2024年以降の情報は調査中です。
2023年3月6日時点、Google検索「健康管理システム」で上位表示されているクラウド版健康管理システムから、「セキュリティ対策が整っている」としてISO27001(ISMS)認定を取得している、かつ公式サイトに「月額費用の目安」が掲載されているものを選出。導入実績・1人あたりの月額費用目安・セキュリティ対策で比較しています。ぜひチェックしてみてください。
導入実績 | 1人あたりの月額費用目安 | セキュリティ対策 | |||
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1名~ 999名 |
1000名~1999名 | 2000名~ | |||
Growbase
(旧)ヘルスサポートシステム (ウェルネス・コミュニケーションズ) |
1,000社以上 | ~200円 ※1 | 約145円 ※2 | 約102円 ※3 | ISO/IEC 27001 (ISMS)認定を取得 |
newbie
(マイクロウェーブ) |
記載なし | 220円 ※5 | 550~1100円 (1000名以上一律1,100,000円) ※5 |
~550円 (1000名以上一律1,100,000円) ※5 |
ISO27001(ISMS) 認定を取得 |
Carely
(iCARE) |
490社以上 | 200円~ ※4 | 200円~ ※4 | 200円~ ※4 | ISO27001(ISMS) 認定を取得 |
・ISO/IEC 27001(ISMS)認定を取得
・24時間365日セキュリティ管理
800社以上
約90円
※セキュリティ対策:2006年8月1日制定 ※導入実績:2021年2月18日時点 ※月額費用目安:2021年2月18日時点、スタンダード版利用、従業員数2,000名の場合 ※公式HPに税表記はありませんでした
・ISO27001(ISMS)認定を取得
350社以上
200円
※セキュリティ対策:2013年2月6日制定、2021年3月1日改定 参照元:carely公式サイト(https://www.carely.io/security.html)※「クラウド」利用の場合 ※公式HPに税表記はありませんでした
・ISO27001(ISMS)認定を取得
厚生労働省の定めるガイドラインに則ったセキュリティ対策
記載なし
220円
※セキュリティ対策:2005年3月1日制定、2014年3月25日改訂 ※月額費用目安:2020年12月時点「健診+ストレスチェック」の場合